パピヨン(1973年版)

視聴所感

パピヨン(字幕版)

パピヨン(字幕版)
ケチな金庫破りで捕まった男。その男は胸に蝶のイレズミをしていることから“パピヨン(蝶)”と呼ばれていた。 パピヨンは仲間の裏切りに遭い、殺人の罪を着せられた末に、終身刑の判決を受け、南米ギアナの刑務所に送られる。パピヨンは脱獄を決意するが、それには看守を買収した上、ボートや食料を入手するための多額の資金が必要だった。 ...
  今回は映画の視聴感想です。非常に見ごたえのある映画でした。

■囚人映画視聴履歴

思い起こすと、囚人関連の映画はいろいろ視聴していたのを思い出しました。 こうやってみると、実話物が多いです。 そして本作のパピヨン(1973年版)が上記リストに追加されました。 視聴後に調べてみて、多少フィクション部分があったものの、本作も実話をもとにした映画だったと知り、衝撃を受けました。

■初志貫徹

視聴後、最初に覚えた感想はまさしく「初志貫徹」!でした。 独房に収監された地獄のシーンは告発のケビンベーコンを思い出し、脱獄後のシーンは大脱走のスティーブマックイーン(同じ人です)を思い出しました。 死を目前にして、その都度生き残る、本当にそんなことがあり得るのか?と何度もハラハラさせられました。 原作の自伝小説ではどう描かれているのかは知りませんので、視聴した映画の範囲内での気づきを以下に述べたいと思います。 Amazonのあらすじ紹介でパピヨンとルイ・ドガが「やがて二人は無二の親友となり…」とあったので友情がテーマなのかと思ってましたが、実際に視聴したところ、友情ではなく「初志貫徹しろ、中途半端だと自由人になれない」という強いメッセージを受けた印象です。 例えば、パピヨンは最後まであきらめず脱獄を完遂しましたが、これに対してルイ・ドガは「逃げたいと思ったことはない」「奥さんが助けてくれるかも」などとその時々のシーンで脱獄に中途半端な気持ちだった様子が描かれています。 そして極めつきのシーンですが、ラストでルイ・ドガは「行かないで」と泣いてしまいます。 一見、荒波に飛び込んだら死んでしまうかもしれないリスクを心配しているように見えますが、実際は脱獄が成功して自由人になる、自由に羽ばたく蝶のパピヨンを妬んでいたように見えました。 このほかにも、ハンセン病を患った悪人に助けられたシーンや、真珠だけ掠め獲ってパピヨンの存在を密告したシスターのシーンは印象的でした。 真実は小説よりも奇なり、ですね。

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