@amazonJPより
長期投資の視点でインディテックスファンド中心の投資という内容で、 私がこれまで勉強してきた流れと同様の書籍であると認識しました。
本書の中で興味深いと思った特徴は、
- ドルコスト平均法に否定的である点
- 原則としては年齢が若ければ若いほど株式中心のポートフォリオを推奨している点
この2点です。 過去の歴史に即してアメリカ株が短期的には上下するものの、 20年30年という長い視点では右肩上がりで上昇していることを根拠にしています。
■極端に言えばVTSAX一つで十分という提案
日経がバブル崩壊以降、当時の水準に届くビジョンが見えない現状を見ていると、歴史的にダウ平均株価が右肩上がりであることは知識として知っていても、本書を読むまではアメリカ株のみのポートフォリオで本当に大丈夫なのか不安を感じていました。
しかし、著者の考えによると、自身の推奨するVTSAXが投資している上位80%の銘柄群はグローバル企業なので国際的なファンドに追加投資する必要はない、と主張しており、これは非常に納得できました。
そこまで言うのなら自分もVTSAXを買いたい、なんで今まで知らなかったんだ自分は!平均経費率0.05%はなんて魅力的なんだ!
…と思い調べてみましたが、知らないのも当たり前、残念ながら日本からは買えないということを知り、残念だという気持ちです。
似たようなのでVTIやVOOのようなETFがありますが、日本の証券会社はDRIPのような分配金の自動再投資の制度がないですし、 税金や為替の手数料など考えると、日本で買えるのはバンガードをベンチマークしている0.1%前後のインディテックスファンドで我慢するしかないのですね。
■ドルコスト平均法に否定的
いくつかの理由を述べてますが、毎月の収入の一部を積立するのは 結果的にドルコスト平均法になっているだけである点と、 43年間のうち77%は市場が上昇しているので市場が下がる23%を引かなければ「結果的に」一括投資の方が得という点では、 今後の収入を投資に回さず、平均経費率0.05%で、分配金を自動で再投資してくれるのなら確かにその通りだなと感じました。
20年30年の長期投資を前提条件にするのならば、「一括購入して翌日暴落するかもしれない」と不安に思うことは、飛行機に乗る前に「もしかしたら墜落するかもしれない」と不安になるのと同じくらい些末で意味のない思考なのかもしれません。
結局のところ、「損をしたくない」という感情をどう制御するか、「あの時こうしていればもっと儲かっていたのに…」という自分の強欲と、どう折り合いをつけるか、ということだと思います。
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