―長い修飾語は前に、短い修飾語は後に(本書のP82より)
2番目に取り上げたいのは「長い修飾語は前に、短い修飾語は後に」だ。この原則について筆者は次のように述べている。
この原則は、物理的な単なる「長さ」だけの問題であるにもかかわらず、文のわかりやすさ・自然さを決めるための最も重要な基礎をなすものといえよう
(P82より)
本書によると、修飾語の語順には四つの原則があると筆者は説明しており、その中の一つとしてこの原則に触れている。詳細については、筆者がたくさんの文の例を取り上げながら注意深く説明しているので、修飾語の語順に関する四つの原則も踏まえて本書をしっかり読んで理解してほしいと思う。
それでは、自分が過去に書いた文をこの原則に従って改めてみたい。
A:当社の接客サービスは顧客との情報格差が少なくなってきた昨今は価値が低下しており、加えて近年顧客はデザインや機能性が商品のブランド価値よりも求めているため、ブランド家具の品揃えが強みだった当社の強みは、もはやなくなってしまった。
上記は家具市場の動向をまとめた資料の中にある一文(を若干改変したもの)であるが、修飾する語とされる語の長短の関係を意識して書くと次のように訂正できるだろう。
B:顧客との情報格差が少なくなってきた昨今、当社の接客サービスは価値が低下しており、加えて近年顧客は商品のブランド価値よりもデザインや機能性が求めているため、当社の強みであったブランド家具の豊富な品揃えは、もはや強みではなくなってしまった。
念のために付け加えておくと、僕は頭の中でイメージしながら一度で理路整然とした文章を書けるほど頭が良くないので、この原則が威力をはっきするのは校正の時である。
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